テクモの日和見


テクモの日和見

 コーエーテクモは、本日開催したそれぞれの取締役会にて経営統合に向けた協議を開始することを決定し、経営統合委員会(仮称)を設置することを発表しました。それによりテクモはスクウェア・エニックスからの買収提案については、賛同しない方針を表明しています。

 実はテクモは1株純資産は817円あります。しかしスクウェア・エニックからTOBの提案を受けた当時の1株純資産は706円と大幅に割り込んでいました。因みに1株純資産は現在会社を解散させたときに現金化された場合に株主に戻ってくる金額と考えてもらえばいいと思います。つまり、1株純資産はを株価を割り込んだ時点で、理論上は会社を存続させるよりも会社を解散して資産を現金化させた方が得ということになり、それは会社の存在性を(少なくとも株式市場では)否定されていることに等しいわけです。当然TOBを提案したしスクウェア・エニックはテクモの資産(有形資産はもとより、過去のゲームタイトルの資産や人材も含む)と比べると30%のプレミアを付けて買収してもお買い得と判断しました。
 ところが、今まで株価(株主)対策に疎かだった経営陣は、ここに来てスクエニから提案された金額が割安だということに遅まきながら気が付きました。そこでより高い評価をしてくれるメーカーを探すことになり、それに応えてコーエーが手を挙げました。

 今期の売上・利益予想が達成出来るという前提であれば、現在の株価はまだまだ安く、プレミアが付かない状態で1100円~1150円辺りが妥当だと推測されます。が、取り敢えずはTOBや経営統合を画策する前にテクモが市場から信用されなくなった原因を(役員の降格・退任を含めて)排除することに努めなければいけないでしょう。
 スクエニは賛同が得られなければ敵対的TOBの実施はしないとしています。買収価格の引き上げなどの可能性もありますが、割安だったからこその買収提案でしたのでテクモにどれほどの価値を見いだしているかに注目したいところです。

 因みに買収される側がプレミア価格を提案されていても「うちの会社はもっと価値がある!」と反発して買収価格を引き上げさせようと駆け引きをしてい企業もありますが、それなら最初から株価を高める施策を予め打つべきであり、その安いと言い放つ株価は市場が“その程度”と見極めた価格です。それに本当に安かったのであれば、自社であれ大株主であれ自分が適正と思える価格まで株を買うことも出来るはずです。尚、テクモは「提案価格が安い」とは曰っていませんが、もしそういう発言があればこう言い返してあげたいと思います。「現預金が潤沢にあるのだから、(株価の安い時期に)もっと自社株買いを進めろ」と。

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2010年5月 4日|

カテゴリー:ゲーム全般のソフト